2011年1月23日日曜日

フランスでレンタカー パリ-ベルサイユ-モンサンミッシェル

パリ市内は地下鉄だけで移動していましたが、モンサンミッシェルへはレンタカーを利用しました。

モンサンミッシェルへ行く手段は、
①ツアーに参加する(日帰り)
②電車やバスを乗り継いで行く
③レンタカーで行く
の3つがあります。

 どうしてレンタカーを選んだのかはモンサンミッシェルを読んでください。

レンタカーの借り方ですが、実は今回は私が手配したわけではないので、値段等の比較をしておらず、残念ながらその点についてアドバイスできることはありません。

ここでは北駅でレンタカーを借りて、高速に乗ってモンサンミッシェルへ行き、空港で返すまでについて書きたいと思います。

まずパッシーから地下鉄とPERを乗り継いで北駅へ。

乗り換えは1回、パリの地下鉄はエスカレーターがないところも多いので、スーツケースをごろごろしながら乗り換えるのは楽ではないですが、嫌になるほどではありませんでした。

1. 北駅でレンタカーを借りる
北駅はとても大きいのに、レンタカーこちらの表示はほとんどありません。ハーゲンダッツのそばにあるエスカレーターを降りると受付があります。ここは荷物の預かり所か何かとレンタカーの受付カウンターだけがあり、他の地階とは繋がっていないので注意が必要です。

予約票を見せると、車の鍵と、駐車場の場所と駐車場に入るパスワードを教えてくれるので、駐車場へ向かいます。このとき、ガソリンの種類を聞いておいたほうがいいです。

駐車場は駅を出て徒歩2,3分の場所でした。地下へのエレベーターに乗るために、教えてもらったパスワードを入力します。

車はたくさんありますが、鍵を開けるとウインカーがちかちか光るので、自分の車がどれかはすぐ分かります。

借りた車は一応4人乗りでしたが、小ぶりなのでスーツケースを乗せることを考えると実際は2人が限界でした。

ですが、慣れない右車線の運転だったので、小さいくらいでちょうど良かったと思います。

シガーソケットにナビをセットし立ち上げますが、フランス語しかないので何がなんだか分かりません。初めの目的地はベルサイユだったので、なんとかversaillesっぽい住所を探し出して設定。色んな設定方法があるようでしたが、なんとか使いこなせたのは住所から設定する方法だけでした。しかし、レストランやショップであればガイドブックに住所が載っていますが、観光地は住所が載っていないので、直接は設定できないのです。どう考えても設定した目的地はベルサイユ宮殿ではなかったですが、所要時間が30分と出ていたので、的外れではないだろうと判断して走り出しました。

2. ベルサイユ宮殿へ
一歩駐車場を出るといきなり車がたくさん走っているパリ市内です。ここでナビが威力を発揮しました。

ハワイ島でレンタカーをして、一緒にナビを借りたときは、日本のナビほど高機能ではないですし、使いにくかったのでほとんど使いませんでした。今回も「どうせ大したナビじゃないから借りても使わないんじゃないかな」と思いつつ、万が一の安心のために借りただけでした。しかし、パリでは絶対あったほうがいいです。

今思うとこれまでレンタカーした場所はどこも交通量が少なく、高速に乗るような複雑な手順がなかったのでナビなしでも大丈夫でしたが、交通量が多く、フランス語が読めない状況では、目的地がうまく設定できないようなナビでも必須です。なければパリ市内の運転は無理でした。また、普通は簡単な地図をくれますが、地図はいっさいもらえませんでした。あらかじめ何かしら用意しておいた方が良いです。

ナビに案内されるままパリ市内を走り、高速に乗りました。

フランスの高速は、日本のように入り口と出口で清算するのではなく、料金所を通ると、均一料金を払うシステムです。ですので入り口にも出口にもゲートはありません、途中に料金所があるだけです。

料金所は、"t"と"CARTE"と人の絵が書かれたレーンに分かれています。"t"はETC、"CARTE"はクレジットカード、人の絵は係員がいるレーンです。CARTEレーンに進むと、料金が表示され、カードの差込口とボタンがあるだけのシンプルな機械があるので、カードを差し込み、領収書がほしければボタンを 押すだけです。 クレジットカードを差し込むだけで支払いが済ませられるのでとても便利です。

高速までくるとVersaillesの表示もあり、感覚的なベルサイユの方角とも合っていたのでどんどん走ります。

周囲の景色も雪景色になってきたころ、看板にVERSAILLESの文字が。

とは言え設定した目的地とベルサイユ宮殿がどれくらい近いのか分からないので(というか、ベルサイユと名の付く地域がどれくらい広いのかよく分からない)、ここで曲がる!?曲がらない!?なんて言いながら、フィーリングで進みました。

ガイドブックの適当な地図とナビ、道路標識を必死に見比べながらなんとなくで進んでいると、ナビの画面に特徴的な池のある緑地が!これはベルサイユ宮殿!

結果的には目的地はかなりベルサイユ宮殿に近いところに設定できていたようです。

あとは大通りを適当に走っていると、ベルサイユ宮殿に到着しました。宮殿の前に大きな駐車場があり、向かって左の方に回り込んだところが駐車場の入り口です。一見囲いがなく駐車場のゲートを通らなくてもいいように見えるのですが、わずかに段差があり、ゲートからしか入ることができません。駐車料金を払う駐車スペース以外のところに無料で停めている人もいましたが、どういうシステムなのかよく分かりません。違法駐車かも?

ベルサイユはパリよりも気温が低いらしく、地面が見えないくらい歩道や駐車場に雪が積もっていました。駐車場内でスタックして困っている人もいましたし、おそらく冬タイヤをはいていないだろうレンタカーでは不安でしたが、今回はなんとか無事でした。単なるラッキーだったと思います。

駐車料金は出庫前にあらかじめゲートの横にある機械で支払っておきます。このシステムはフランス人にとってもよく分からないらしく、出口のゲートに入ってから慌てて助手席の人が駐車料金を支払いに行く車が続出していました。機械は日本のものとよく似ていて支払いは簡単です。クレジットカードも使えます。

3. モンサンミッシェルへ向かう
ここからはモンサンミッシェルを目指します。ベルサイユのときと同じくそれっぽい住所から設定します。方角的には合っていますが、今度は4時間も走り続けるので、間違っていたら取り返しがつきません。モンサンミッシェルは特徴的で地図上でも分かりやすいのでナビで目的地を確認したいのですが、現在地から地図を動かせないので確認できません。解像度が低いのでズームアウトすると大味な地図になってしまいこれまたあまり役に立ちません。不便。。

せめて地図を持っていれば、通っている道の番号などで確認できたのですが、ナビもあるし、多分もらえると思って地図を用意しておかなかったのは失敗でした。高速に乗ってしまえば道自体はとても簡単なので、Google Mapsで道順を調べて、道の名前をメモっておくだけでも十分だと思います。

途中工事中の料金所付近で一度渋滞がありましたが、ほとんどスムーズに進みました。制限速度を守っているせいか、到着予定時刻はほとんど縮まらず、ベルサイユからモンサンミッシェルまでは4時間きっちりかかりました。

関係ないですが、レンタカーしている(アジア系)観光客は珍しいらしく、休憩所などではけっこう見られました。気のせいかな。

高速のわきにモンサンミッシェルの看板が出て来たら高速を降り、下道を走ります。高速を降りてからは田舎でほとんど電灯のない道でした。

10分ほど走ると遠くにモンサンミッシェルが見えてきました。暗闇の中にぼんやり浮かび上がるモンサンミッシェルはとてもきれいで、日帰りのツアーでは見られない光景です。

さらに10分ほど走ると、T字路に行き当たるので、右折すればモンサンミッシェルです。

堤防を進んで行くと駐車場があります。昼間は有料のようですが、夜間およびホテルの宿泊客は無料で駐車できます。荷物を運ぶのが大変なので、なるべく島に近い方に停めた方がいいです。駐車場は島内のゲートのそばまでありけっこう広いです。もし行き過ぎて駐車するところがなかったとしても簡単に戻って来られるので大丈夫です。

4. シャルルドゴール空港へ向かう
レンタカー二日目は、モンサンミッシェルで昼過ぎまで過ごし、シャルルドゴール空港へ向かいました。

ツアーではモンサンミッシェルの滞在時間は数時間ですし、あまりやることないのかなと思っていたのですが、急いでいなかったことも手伝って、朝から観光して結局出発したのは13時頃でした。

高速に乗ってしばらくすると、カルフールが見えたので、いったん高速を降りてカルフールに寄りました。

日本でも郊外に行くと幹線道路沿いにお店が固まってショッピングエリアを形成しているところがありますが、フランスでは高速の出入り口付近にそういったショッピングエリアがいくつもありました。料金所を通らなければ無料なので、高速を使ってショッピングに来るのだと思います、多分。

行きに反対車線がかなり渋滞しているのを見ていたので、渋滞を心配していましたが、帰りに渋滞はありませんでした。

しかし、パリ市内に入る頃にはかなり車の量が増えていました。パリ市内の高速は首都高と同じだと思っていいです。車の量は多く、車の流れに乗って運転しつつ、何度も分岐と合流を繰り返します。

ナビと看板の指示が違い、混乱しましたが、ナビに従っても、ナビと違う行き方をしても特に問題はありませんでした。これもまた首都高と同じで何通りも行き方があるのだと思われます。

空港の直前にガソリンスタンドがあるので返却前に給油します。ガソリンスタンドはほとんどセルフです。ガソリンを入れるときになって初めてガソリンに種類があることに気づきました。日本と同じで3種類だったので、ハイオク、ガソリン、ディーゼルだろうということは分かるのですが、言葉からはどれを入れればいいのか分かりません。とりあえずエコノミーな乗用車だったので、ハイオクやディーゼルではないだろうと判断し、ガソリンぽいものを選んで給油しました。レンタルしたときに聞いておいた方がいいです。給油が終わると、レジへ行ってレーンの番号を伝えると清算してくれます。

空港に着いたら、自分の行きたいターミナルとCAR RENTALの表示に従いながら進みます。高速は3階くらいにあり、レンタカーの受付カウンターは地上階にあるので、どんどんと降りて行きます。

レンタカーエリアには大きな駐車場があるので、自分が借りたレンタカー会社の駐車場に停めて、鍵を返すだけです。車両の確認もなければ、停めた場所を聞かれることすらありませんでした。

途中でカルフールに寄ったり、休憩した時間を差し引くと4時間半くらいでした。Google Mapsでは所要時間3時間半強と言われますが、少し多めに見ておいた方がいいと思います。

レンタカーで行って良かったことは、比較的時間と行く場所が自由になったことです。ホテルにや空港に着く時間など、全く気にしなくていいわけではないですが、ある程度時間の融通がききます。おかげでベルサイユやカルフールに寄ったりもできました。良くなかったことはやはり4時間の運転です。私はマニュアル車は運転できないので助手席に乗っていただけでしたが、それでも疲れました。慣れない外国で右車線、しかも暗くなってからの運転もあり、大変だったと思います。コストも安いわけではなかったです。

でも(他の行き方をしたことがないので、比較はできないのですが)私はレンタカーで行って良かったと思っています。大変でしたがそれも含めて楽しかったです。あわあわしたのもいい思い出です。

まとめると、簡単なのは日帰りツアー、1泊したいけれども外国で運転はちょっとという場合は電車とバス、自由が欲しいもしくは3人以上だという場合はレンタカーがいいのではないでしょうか。

支出
レンタカー代:約120EUR(北駅でレンタル、CDG空港で乗り捨て)
フルインシュランス+ナビ:約60EUR
ベルサイユ宮殿の駐車場:10EUR
行きの高速代:13.9EUR(4回料金所を通過、約350km)
行きのガソリン代:約50EUR
帰りの高速代:21.6EUR(5回料金所を通過、約380km)
帰りのガソリン代:約50EUR

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